読点はcomma です。コンマに関して面白い話があります。
米国の週刊誌New Yorkerの編集長ロス(Harold Ross)はコンマ賛成派。
この『ニューヨーカー』にコンマ不要派のジェームズ・サーバー(JamesThurber)が寄稿していました。
編集長のロスはコンマを打つほど文章は明確になるという考えでした。
それでロスがred, white, and blue とコンマを使うと、サーバーは red white and blueが良い、だってそんなにコンマを打ったら
星条旗に雨がボタボタ落ち丸まって見える、
とけんか腰で反論するありさまでした。
そんなある時、ある記者がコンマ嫌いのサーバーに訊ねます。
コンマを使ったのはなぜですか」と。
この記者も意地が悪い。サーバーがコンマ嫌いであることを知っていた
のですから。ところが、サーバーはユーモアの達人、その返答が冴えています。
「男たちが食事を終えて、椅子を後ろに引いて席を立つ時間を与えたい
というのがロスの流儀だから」と。
自分の原稿を採用するかしないかはロスが実権を握っているのだから、
不本意ながらコンマを使ったのだというわけです。悔しかったのでしょう。
ついでに、「カネオクレタノム」の英語版の例を1つ。
Mr. Speaker, I said the honorable member
was a liar,
it is true, and I am sorry for it. (議長、確かにわたしはあの議員閣下がうそつきであると
申しましたし、そのことを申し訳なく存じます。)
Mr. Speaker, I said the honorable member was a liar.
It is true and I am sorry for
it.
(議長、確かにわたしはあの議員閣下がうそつきであると申し
ました。これは事実でありまして、まことに残念なことであります。)
となり、すこしも謝罪していません。していないどころか、
なおも告発しています。これは郡司利男著『英語 謎遊び辞典』(開拓社)に出ています。
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