すぐれたインタビュアーは「ご趣味は何ですか」とは尋ねないそうです。
「テニスはお好きですか」と一歩踏み込むそうです。
テニスが好きにしろ嫌いにしろ、そう尋ねたときにもう自分の土俵に相手を取り込んでいるのです。具体的な話題ならだれだって話しやすいし、
好きか嫌いかを問われれば答えやすい。
インタビュアーはその返答がイエス、でもノーでも話を継ぎ足していけます。
米国映画 Executive Decision (1996) はテロリストが飛行機を乗っ取る話
(ホントはもっと複雑)ですが、
機転を聞かせて協力してくれた女性アテンダントのジーンを、
主人公の男性が事件解決してコーヒに誘うラストの場面で
「ジーン、教えて、ホッケーは好き?」
「ホッケー? 私は野球の大ファンよ」
とかわしながらの夜の街に消えていくところでジ・エンド。うまいですね。
きっと熱いコーヒーを飲みながらホッケーの面白さ、
野球の華やかさを競い合うのでしょう。
桂米朝師匠は対談の名手だそうです。
その秘訣を米朝さんが次のように明かしたと小佐田定雄さんが明かしています。
間違えたことを言うんやね。すると、
「おまはん、何をいうてんのや。そやないがな。それはな…」
という具合にしゃべってくれるんや。
こういうテクニックはしっかり身につけておきたいですね。
女子大生の私が food court にいると、
男がテーブルの向かいに腰を下ろそうとします。声を掛けられたら、
すぐ食べ終えて、友達が待っているから、と返事しようと構えます。
「君は何かスポーツをしてますか」とその男が口を開きます。
This was a surprise. I’d been
betting an either What’s your major or Where are you from … either that or he’d ask me for
help, the most common ploy.
ショッピング・モールでは男の子たちは、
女の子に声をかけて、きっかけを探します。
妹にネックレスかセーターを買ってやりたいんだけど
(ジムでは)このマシンの使い方知ってる?
(食料品店では)パスタ選びを教えてくれない?
(ガソリンスタンドでは)市役所はこの道でいいの?
(教室では)宿題の本をよんだ?
週末は何か予定がある?
そんなきっかけ台詞のオンパレードだから、
その男の意表を突く質問に
“Field hockey and
lacrosse.” と、素直に、答えてしまいます。
ここから物語がすすんでいきます。
常套手段ではなく、自分だけの言葉遣いを心がけなくっちゃ。
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