2013年1月7日月曜日

居間の小さいタンスの下から2段目の・・・ 




私は同時通訳者には絶対なれません。
もう神業だとしか思えないのです。 

いちいひさいちさんの『ののちゃん』にこんな4コマがあります。


「おかーさーん 服がドロだらけー」とののちゃんが
遊びから帰ってきて玄関で叫びます。
居間で寝転がっている母親が答えます。


「居間の小さいタンスの下から2段目の右側の奥に
赤いセーターがあるから着ときなさーい」


日本語は大から小へと、次第に核心へ絞り込みます。

「居間の」と言われた瞬間に居間へ向かって 歩きはじめることができます。

居間の→タンス         まで来れば
引出しの→下から2段目    を開けて
右奥の→セーター           を出して着ることができます。


ところが英語では逆です。

着なさい+セーターを       と言われてもどこにある?
右奥の下から2段目の     何の2段目?
引出しの+タンス       タンスはどこにある?
居間にある。                   やっと歩き始めることができます。      




こんな決定的な違いがあるのに、
同時通訳者は母親の言葉の どのあたりから通訳し始めるのでしょうか。

やはり神業だとしか思えません。


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