初戦出された京川舞は、仙台市の常盤木学園高で記者会見し「中学時代から日本代表になりたいという思いを持ちながら練習してきた。うれしく思うが、これからが勝負だ」と抱負を述べた。(京都新聞)
女子高校生がこのような言葉遣いをするはずはありません。
字数をへらすために記者が書き直したのは明らかです。
少し古い(2008年)ですが、別の新聞報道の例を見てみましょう。新聞各紙をオンラインで読むと微妙に異なっています。
福知山成美(京都)の椎葉一勲(かずひろ)主将が「全国の人に元気、勇気、感動を与えられるよう、正々堂々とプレーをし、日本中に高校野球のすばらしさを伝える」と選手宣誓。(朝日新聞)
開会式では、希望者の中から抽選で選ばれた福知山成美(京都)の椎葉一勲主将(3年)が選手宣誓。「全国の人に元気・勇気・感動を与えられるよう正々堂々とプレーし、高校野球のすばらしさを伝えることを誓います」と述べた。(毎日新聞)
福知山成美の椎葉一勲主将が「高校野球のすばらしさを全国の人に伝えることを誓います」と選手宣誓した。(京都新聞)
これを読み比べると引用の「 」が発言そのままを伝えているのではないことが分かります。朝日では「プレーをし」ですが、毎日では「プレーし」となっています。朝日の「日本中に高校野球のすばらしさを」が毎日では「日本中の」がありません。京都新聞では「全国の人に」の位置が他紙とは違っています。
名探偵コナンも言うとおり「真実は1つ!」のはずなのに、真実を伝えるのが新聞の使命のはずなのに、3紙3様です。
これから分かるように「 」は一言一句そのままを引用しているという約束はありません。引用された「 」は意味を変えない程度に、伝達者が言い直していることもしばしばあると理解しておく必要があります。
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