東宝の映画『蜂の巣の子供たち』(監督 清水宏 1948年 (昭和23年))に
こんなシーンがあります。
復員兵の島村が下関駅頭に佇んでいると浮浪児がやって来ます。島村は
リュックから パンを1つ取り出してその子に与える。その子は
「半分でいいよ」と言う。遠慮するな、持って行けと島村。
「そうじゃないんだ、まるまる1個だと人に売れるから親分に
取り上げられてしまうんだ。ちぎった半分だと売れないから、
取り上げられてしまうんだ。ちぎった半分だと売れないから、
ぼくが食べられるんだ。」
それを聞いて島村は半分にちぎって渡す。浮浪児がおいしそうに食べる。
そんな場面でした。
優しさや善意だけでは役に立たないこともある、人を救うには知恵が必要なのだと思い到りました。
難民救済のボランティア活動にも必要なのは知恵だと思います。
知恵とは現実をしっかり見つめ多角的に考え判断することと
言いかえておきます。
世の中は善意だけではくくれないことがいっぱいある。
複雑だからこそその絡んだ糸を解きほぐす知恵が必要なのだと
教わりました。
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