2012年10月9日火曜日

越後屋お前もワルじゃのう    

「笑点」で林家木久扇お得意のセリフです。越後屋は悪代官と手を組んで私服を肥やす悪者の代名詞です。時代劇でおなじみの場面を思い出しましょう。
 商売敵を不法に投獄してもらったお礼に、越後屋が小判のぎっしり入った菓子箱を悪代官に差し出しながら言います。
「お代官さま、ありがとうございました」。
それを受け取る悪代官が「なんの、造作もないことよ」。


 金を送るほうが「ありがとう」、受ける方が「どういたしまして」は、庶民感覚と真反対(今様では、真逆)です。

 
英語でもまったく同じ言い方があります。
     A bribe is when the giver says, “Thanks” and the receiver says, “Don’t
   mention it.” (賄賂とは送った側が「ありがとう」と言い、
   受けた側が「どういたしまして」という場合である; 
   送った側が「ありがとう」と言い、受けた側が「どういたしまして」
   というとき、それは賄賂である)

これはジョーク集から引用したものです。
面白さはDon’t mention it.  のダブルミーニングにあります。
右の訳文では1つしか訳していません。
もう一つDon’t mention it. 文字通りの訳「このことは口外するな」が
効いています。「口に出すと、越後屋、お前の命はないぞ」と脅しています。
洋の東西を問わず悪い奴はどこまでも悪ですね。


 

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