2012年9月23日日曜日

また来るんですか


かなり前の話ですが、所属している会の例会がありました。
会が終わるといつも懇親会があるのですが、その居酒屋での一幕。

アルバイトの女性がビールジョッキを載せたお盆をひっくり返してしまい、
そのビールが会員の一人の腰にかかってしまいました。シャツもズボンも
濡れてしまいました。責任者らしい男性2人も飛んできて
おしぼりやペーパータオルで拭きました。 

すみませんとなんども謝っていました。でも全部片付けると下がってそれっきりです。改めてクリーニング代でも持ってくるかと思いましたがそれっきりです。それで私は責任者に会いに行って、クリーニングのことはどう思っているのか聞きました。払うので領収書をもって来てほしいという返事。洗濯代を補償してくれることになったので一件落着。

 

 帰宅して家人に話すと、
「それではわざわざ店までもう一度行かなくてはならないじゃありませんか。どうして現金でもらわなかったのですか」と叱られてしまいました。
店が相応分をその場で包むのが当たり前だというのです。
そう言われればその通りです。不測の事態でどう対処するかにおいて、
まだまだ私は修行がたりないと自省して幕。

 
それからしばらくしてのことです。
男子柔道で金メダルをとった石井慧選手が、
出身地大阪茨木市役所を訪問したことが報じられました。
市長から市民栄誉賞授与を持ちかけられて、
石井慧選手は「また来るんですか」と。(京都新聞

 

この「また来るんですか」は練習時間をつぶしてまでは「来たくない」の
辞退の意味だったのです。栄誉賞より次の試合に向けての練習の方が重要
という価値判断をしたのでしょう。それが、「また来るんですか」。


 なるほど、私もあの時、「また来るんですか」といえば店長の思い違いを
諭す寸鉄を打ち込むことができたものを、と悔やむばかりです。
ホントに言葉となんとかは使いようですね。
ハイ、イイエではない言葉で気持ちを伝えるのが大人の会話でしょう。
こんな気の利いた会話は米国の映画に多いと思いませんか。

 

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